2013年02月22日

なぜ、いま電気自動車なのか。

なぜ、いま電気自動車なのか。

■なぜ、いま電気自動車なのか。

先日開催した電気自動車(EV)だけの軽トラ市。そもそものきっかけは、経済産業省より「軽トラ市で電気自動車のPRができないか?」との要請をもらったことに端を発します。それまでは、電気自動車なんて遠い未来の話しだと考えていましたが、個人的に調べたりしてみると、どうもそうではなさそうだということが分かりました。というわけで知見を備忘録の意味も含めて残しておきます。

結論から言うと、電気自動車、つまりモーターで車を動かす社会は近い将来に訪れます。プリウスやアクアといったハイブリッドカーが新車販売台数トップをダントツで走っていることを考えると、すでに多くの人が電気自動車へとシフトしているのかもしれません。また今後増えてくるであろうプラグインハイブリッド(PHV、PHEV)は、さらに電気自動車寄り。バッテリーだけで60km程度走れ、その距離内で充電を繰り返せば完全なEVとしても利用できます。もちろんi-MiEVやリーフなど、純粋なEVも充電スタンドなどインフラ整備がもっと進めば普及はスピードアップするでしょう。

と、ここまでの話しを聞いただけでは「そんなわけないよ〜」となってしまうのですが、電気自動車の普及は、エコとか便利とかいう話しよりも、それ以外の外部的要因が大きなウェイトを占めています。まず日本には石油資源がないということ。外国の情勢や為替などにより、大きく変動するガソリンや軽油だけに依存するのも、そろそろ限界があります。「電気だって火力発電で石油燃やしているじゃん」という意見もありますが、これは安価なシェールガスへの転換で当面の間はまかない、将来的には国産のメタンハイドレートを利用するという可能性も見えてきます。

また「電気自動車を推進するってことは、やっぱり原発を動かしたいんでしょ?」という発想になりがちですが、これにも埋蔵量豊富なシェールガスが決め手となります。石油が枯渇するという理由で原子力へ走ってきましたが、安全規制の高まりによって原発のコストは高くなり、存在価値が薄れます。わざわざ危険で高価な原発を利用する意味がなくなるのですね。ちなみにシェールガスを掘削する技術は、世界中で日本にしかありませんので、これも日本企業にとってメリットとなります。

経済産業省は今年度の補正予算にEVの購入支援策や急速充電器などのインフラ整備に1005億円もの予算をつけました。国策として電気自動車で世界をリードしていくことが緊急課題というわけです。遅れをとれば韓国メーカーに大きく水をあけられ、総崩れの電器メーカーの二の舞になりかねません。だから国民の皆さんはEVやPHVを買いましょう!

■一般販売されている国産EV
i-MiEV(三菱自動車)
ミニキャブ・ミーブ(三菱自動車)
ミニキャブ・ミーブ トラック(三菱自動車)
リーフ(日産)

■一般販売されている国産PHV、PHEV
アウトラウンダーPHEV(三菱自動車)
プリウスPHV(トヨタ)

EV、PHVプラットフォーム(経済産業省)

ながの軽トラ市実行委員会 大沢慎也
※上記の文章は私が率直に感じたことで、企業の肩を持つとか
 国から金銭をもらっているとか、そういうことは一切ありませんので(笑)





Posted by ながの軽トラ市 at 17:59│Comments(8)いろいろ
この記事へのコメント
「シェールガスを掘削する技術は、世界中で日本にしかありません」???
「シェールとは、泥が水平に堆積してできた岩石である頁岩(けつがん)のこと。そのすき間に貯蓄されているメタンガスがシェールガスと呼ばれています。その存在自体は以前より知られていたものの、掘削が難しいこと、仮に掘削しても実用化には経済的合理性が得られないことから、長い間手つかずのままでした。
ところがこの困難な掘削に挑み続けていたのが、米国のミッチェルエナジーという石油会社。1990年代前半から後半にかけて、シェールから天然ガスを取り出すことはできないかと地道に格闘を続けてきた同社が、ついに本格的な商業生産に成功したのです。」のようですが。
Posted by EVlife at 2013年02月24日 20:02
>EVlifeさま
はじめまして、間違った解釈をしていたようでしたらごめんなさい。

高圧に耐えられる鉄鋼パイプ、プラント建設、アルミの穴開け
運搬用の炭素繊維、タンカーのアルミ板、大型重機など
掘削に関わる技術を提供できるのは、日本だけだと理解しておりました。
↓ソースはここ。
http://toyokeizai.net/articles/-/12402?page=2
Posted by ながの軽トラ市ながの軽トラ市 at 2013年02月26日 09:48
掘削に必要な資材という意味ですね。
Posted by EVlife at 2013年02月26日 12:43
「なぜ、いま電気自動車なのか。」ということからシェールガスへ結び付けられたようですが、シェールガスについてはアメリカが輸出できるほどにならないという話もありますし、環境面での問題があり掘削に規制をかけている州もあったりします。
また日本へ持ってこようとすると液化ガス化などコストかかります。「なぜ、いま電気自動車なのか。」ということなら蓄電池に結び付けたほうが良いのでは。
電気はためておくことができないのでピークに合わせて発電が必要でした。しかし性能の良い充電器ができればピークに合わせて発電する必要がなくなります。電気自動車は動く蓄電池です。電気が余っているとき充電してガソリンの代わりにエネルギーとして使える。このことが「なぜ、いま電気自動車なのか。」の一番の理由かと思っています。
私の家の電力使用量から言えばリーフに使われているバッテリーで一日まかなえます。太陽光・小水力・風力で発電してバッテリーに充電し使うシステムできれば送電線いりません。化石燃料に頼るよりもこの様なシステム自然豊かな長野の地で立ち上がればいいのになと思います。
Posted by EVlife at 2013年02月26日 22:18
訂正「しかし性能の良い充電器」を「性能が良く安価な蓄電池」
Posted by EVlife at 2013年02月26日 22:22
>EVlifeさま
貴重なご意見、ありがとうございました。

もちろん「最終的に再生可能エネルギーがいい」というのは大前提です。
シェールガスのデメリット、コストや埋蔵量への疑問視などの情報も承知していましたが、アメリカンドリーム的なストーリーに期待を重ねてしまいました。ごめんなさい。
またスマートグリッド構想は、おっしゃるように蓄電池の性能がポイントですね。でも逆に言えば、蓄電池の価格や性能面でいまひとつな現在において実用的ではないのかなとも思います。このへんは日本の技術力に期待!

長野県では松本市がEVの利用促進に積極的です。
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/evdrive/

一方で、入笠山や根子岳に建設が計画された風力発電は反対運動も起きています。
http://furusato.main.jp/
http://industryeconomy.blog93.fc2.com/blog-entry-2.html
Posted by ながの軽トラ市ながの軽トラ市 at 2013年02月27日 18:40
自動車評論家の国沢さんが
「安倍政権が電気自動車に肩入れする理由」として
私の言いたかったことを明快に説明されています。

http://goo.gl/rVUUw
Posted by ながの軽トラ市ながの軽トラ市 at 2013年03月08日 09:55
私も昨日EV乗ってきました
今後に期待ですね

http://pcnishiya.exp.jp/blog/?p=424
Posted by pc西谷 at 2014年04月12日 16:49
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